成長企業の経営戦略
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高精度な部品加工を強みに、新たな価値を創造 設計製造サービスで製造現場を支える大研工業株式会社
大研工業株式会社
掲載企業大研工業株式会社
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主要3品目
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精密部品加工
検査治具
加工治具
電子部品、自動車、航空宇宙、エネルギーなど、製造業を取り巻く市場は絶えず変化している。その変化に柔軟に対応しながら、高精度な部品加工技術を磨き続けてきたのが大研工業株式会社である。同社は、長年培ってきた精密部品加工技術を基盤に、お客様の課題に寄り添う設計製造サービスを展開している。図面通りに加工するだけではなく、「どうすれば実現できるか」をお客様とともに考え、設備や治具の設計・製作にも取り組んでいる。精密部品加工と設計製造サービスを通じて、製造現場の課題解決を支えている。今回は、代表取締役の今野崇輝氏に、同社が培ってきた技術力やものづくりへの想い、今後の展望について伺った。

高精度な部品加工が、課題解決の原点
同社のものづくりの原点は、高精度な部品加工にある。創業以来、切削加工や研削加工を中心とした精密加工技術を磨き続け、電子部品をはじめ、自動車、航空宇宙、エネルギーなど幅広い業界へ高品質な部品を供給してきた。特に、高い寸法精度や複雑な形状が求められる精密部品の加工を得意としており、一品一様の試作品から量産品まで柔軟に対応している。
その技術を支えているのが、長年の金型製造で培ってきたノウハウである。同社では5ミクロン(0.005mm)レベルの超高精度加工を得意とし、高精度な治工具や金型、ユニットベースの製造にその技術を生かしている。さらに、切削加工、研削加工、ワイヤー放電加工、仕上げ研磨、ロー付けまで幅広い設備を備え、「大物」「長尺」「丸物(円筒)」「薄物」といったさまざまな形状の製品にも一貫して対応できることが強みである。
近年は航空宇宙分野にも注力している。なかでも得意としているのが、鋳造部品を加工するための治工具の設計・製作である。一般的な金属加工では、部品をバイスで固定して加工を行う。しかし、鋳造部品は形状が複雑で寸法にもばらつきがあるため、強く固定すると滑ったり、変形や傷が発生したりする恐れがある。そのため、高精度な加工を実現するには、部品を歪ませることなく、確実に固定できる専用治工具が欠かせない。同社では、お客様の製品形状に合わせて治工具を一から設計し、加工・組立まで一貫して対応している。加工精度だけでなく、生産性や作業性まで考慮した治工具を製作することで、高精度かつ安定した加工を支えている。こうした治工具づくりにも、長年培ってきた精密部品加工技術とノウハウが生かされている。
精密部品加工で培った技術を生かす設計製造サービス
同社のもう一つの柱が、設計製造サービスである。精密部品加工で培った技術やノウハウを生かし、お客様の課題を解決する設備や治具を提案・製作している。

依頼は、仕様書や図面が完成した案件だけではない。「もっと効率化したい」「こんな設備があったらいい」「どう改善すればよいか分からない」。こうした漠然とした相談にも耳を傾け、お客様の悩みや要望を丁寧に聞いた上で、課題を整理しながら最適な設備を形にしていく。
設計製造サービスでは、医療器具製造装置や金属ブラシ製造装置など、多様な設備の設計・製作を手掛けており、製造現場の作業効率化や品質向上、省人化など、さまざまな課題に対応してきた。また、古い設備や治具の復元・改修にも対応している点も同社の強みである。製造現場では、長年使用している設備のメーカーが廃業していたり、図面が残っていなかったりするケースも少なくない。そうした場合でも、現物を確認しながら部品を製作し、必要に応じて設計を見直すことで、設備を再び稼働できる状態へとよみがえらせてきた。
こうした設計製造サービスを支えているのが、長年培ってきた精密部品加工技術である。その技術や経験を生かし、新しい設備の設計・製作だけでなく、既存設備の延命や改良にも柔軟に対応。現場ごとに異なる課題へ寄り添いながら、お客様に最適な設備づくりを提案している。こうした対応力は、お客様からも高く評価されている。古い治具のメンテナンスや現場に合わせた改良への柔軟な対応、品質を支える検査体制、加工条件の検証を重ねる姿勢など、一つひとつの案件に真摯に向き合うことで、長年にわたり信頼を築いてきた。
技術を支えるのは、人を育てる仕組み
高い加工技術を維持し、さらに向上させていくため、同社では技術継承にも力を入れている。
社内では定期的に技術勉強会を開催し、熟練社員が培ってきた加工技術や設計ノウハウを若手社員へ伝えている。また、その技術やノウハウを動画で撮影し、マニュアル化にも取り組んでいる。加工手順や熟練者ならではのコツを映像として記録し、若手社員が繰り返し学べる環境を整備。図面や文章だけでは伝えきれない技術を「見える化」することで、熟練者の技術やノウハウを会社全体で共有し、次世代への技術継承につなげている。

変化を恐れず、次のものづくりへ挑戦する
創業以来、市場環境は大きく変化してきた。創業当初に主力としていた電子部品の需要が変化する中でも、同社は保有する技術や人材を生かしながら、新たな仕事と市場を切り拓いてきた。今野社長は取材の中で、「仕事がなくなったから、新しい仕事を探してきた。その積み重ねが今の会社につながっている」と語る。その姿勢は現在も変わらない。高精度な部品加工技術、それを基盤とした設計製造サービス、そして未来へ技術をつなぐ人材育成。変化を恐れず挑戦を続ける同社は、これからも製造現場を支えるパートナーとして、新たな価値を創造し続けていく。
