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クーラント更液周期が3倍以上に! | BUNRIのクーラントコンベアが、憂鬱な「社員総出の更液の日」を解消
BUNRI導入事例:株式会社トタニ製作所
掲載企業
創業50年以上の歴史を誇る愛知県東郷町の金属加工メーカー、株式会社トタニ製作所。ダクタイル鋳物(FCD)の加工に強みを持ち、ブレーキやエンジンブラケットなど自動車の重要保安部品を主力製品として手がける、愛知県の自動車産業の「要」とも呼ぶべき存在だ。
そんな同社では、約1年半前から今年にかけてブンリのチップコンベアを合計8台導入し、従業員の環境と生産性を大幅に向上させた。ブンリ製品によって完全に過去のものになった「社員総出の憂鬱なイベント」とは一体何だったのか、そして、1年半という短期間で追加発注にまで至った理由とは。同社代表の戸谷氏に話を伺った。
◇導入以前の状況と、導入に至った背景
全ラインを止め、社員総出で挑む「更液の日」
—タンクに溜まった切粉と油がクーラントの腐敗を起こし、悪臭を生んでいた
鋳物の加工では細かい切粉が多く発生するため、クーラントが特に汚れやすい。しかし以前の同社では、チップコンベアを全く使っておらず、工作機械純正のクーラント排出口から出てくる切粉を掻き出して取り除くだけだった(参考写真)。クーラントが切粉や油分を含んだままとなると、内部でバクテリアが繁殖し、悪臭を放つスカム(いわゆる金属石鹸)やヘドロのような汚れがタンク内に発生する。このため、クーラント液は3ヶ月〜半年ほどしか持たなかったという。

ここに溜まった切粉を掻き出して回収する
「クーラント液がダメになってくると、液にバクテリアが繁殖して悪臭が漂ってきます」と戸谷氏。ひどい時では工場全体に悪臭が及ぶこともあり、従業員の労働環境悪化につながっていた。このような状態になると、液の取り替えとタンクの全体清掃が必要となる。従業員25名と比較的小規模の同社では、クーラント交換はまさに「社員総出」の1日だった。
「全ての操業を止めて、全員出勤で丸1日かけてすべてのマシニングのクーラントタンクを屋外で洗うんです。液の腐敗によってできた内壁のぬめりも落とす必要がありました」と戸谷氏は振り返る。ぬめりをきちんと除去しないと液を交換しても1ヶ月ほどで再び腐敗してしまうため、入念な手洗いが欠かせなかったという。作業には代表自らも加わった。
工作機械の更新に合わせて、クーラントコンベアを初導入
—労働環境の改善が社員からも好評
この状況に転機が訪れたのは3年ほど前のこと。工作機械の更新に合わせて、メーカー純正のクーラントコンベアを初めて導入したのがきっかけだった。「アルミのラインにコンベアを導入したところ、社内の評判がかなり高かったです」と戸谷氏。従来のような掻き出し方式と比べて液の目減りも起こりにくくなったことで、日々の補充の手間も削減。環境改善とメンテ工数の低下の両方で、従業員から好評だった。
◇導入の経緯
「同じ価格帯で、もっといいクーラントコンベアが欲しい」
—工作機械商社から聞いた、ブンリの社名
一方で、最初に導入したチップコンベアには問題点もあった。それが、フィルター清掃と消耗品の負担だ。同社が当初導入した他社製品は、ドラム状のフィルターで切粉を捕集する方式(ドラムフィルター式濾過装置)だった。このため、一定量の切粉がフィルターに詰まるとアラートが出てしまい、その度に従業員は点検・洗浄やフィルター交換に追われていた。
「かなり頻繁にアラートが出ていました。フィルターも何度かは洗って使えるのですが、いよいよダメになってくると新品と交換する必要があり、消耗品の費用負担もありました」
チップコンベアという装置自体はとても良い。それならば、もっと良い他社製品はないだろうか。戸谷氏は懇意にしている工作機械商社に尋ねた。そこで提案された社名が、ブンリだった。
「刈谷のショールームにも見に行って、実機や構造の説明も受けました。そして『これであれば!』と納得できたので、まず4台分の購入を決断しました」と戸谷氏。フィルターレスという点が、特に魅力的に映ったという。

◇フィルターレスのチップコンベア M10の強みとは?
磁性体向けコンベアで最高クラスの一台
—フィルターレスながら、10μm・90%以上の高い濾過精度を実現
同社が導入した「マグネティックドラムコンベア M10」は、ブンリのマグネティックドラムコンベアの中でも最高クラスの濾過性能を誇る一台だ。M10では、高磁力マグネットが搭載されたドラムがスラッジ(微細な切粉)を強力に捕集し、コンベア底へスラッジを落下させる。そして、それを内部で回転するチェーンスクレーパーが排出する。こうすることで、消耗品であるフィルターを使用せずとも10μm・90%以上という高い濾過精度が実現できる。高い除去性能により2次処理が不要となるため、消費電力削減につながるのも大きな特長だ。
鋳物の切削加工による切粉は細かい粉状になりやすく、ドラムフィルター式との相性は悪い傾向にある。このような場合でもマグネティックドラムを用いることで、磁石に付く材料(磁性体)であれば切粉の大小問わず捕集できる。加えて、フィルターレス構造により日々のメンテナンスも最小限で済む。本記事のようなケースにおいては、M10はまさに最適なのだ。
M10では、オプションで同社製のオイルスキマーを取り付けることができるため、クーラント腐敗の原因となる油分(クーラントに混じった作動油)や、浮遊している非磁性体のスカムも取り除くことが可能となっている。切粉除去と有機汚れ除去の両方を1台で行うことができるのもまた、同社製品の大きなポイントといえよう。

◇導入後の変化と今後について
導入後1年半の間、クーラント液交換は一度も無し!
—更液周期は3倍以上になり、従業員の負担も大きく軽減
ブンリ製品の導入で、同社の作業環境は大きく変わった。驚くことに、M10を導入した鋳物加工ラインでは、コンベアの稼働開始以来1年半にわたって、クーラント液の交換を一度も行わずに済んでいるという。
「液の様子を見ながら都度判断していますが、今のところ追加補充だけで済んでいます。目視での確認にはなりますが、タンクの中にスラッジやスカムが溜まっている感じもしないので、きちんと排出されているようです」と戸谷氏。液の持ち出しが少ないM10では、スラッジ排出に伴って目減りするクーラント液も最小限に抑えられている。この点も日々のメンテナンス(補充作業)を省力化できている要素だという。

3ヶ月〜半年に1度だった更液サイクルは、1年半に。周期で約3倍〜4倍以上に伸び、あの「更液の日」の頻度は1/3以下に減った。多い時で月産数万個の加工をこなす量産ラインにとって、清掃や更液で機械を止めずに済むことの価値は大きい。作業者の負担軽減だけでなく、生産効率面でも大きな効果が生まれたことで、2026年4月には追加4台の発注につながった。
期間が短いため加工への効果はまだ確認できていないものの、クーラントの清浄度を高い状態で維持できていることから品質担保に一役買っていることは間違いない。「これから設備更新をする際には、間違いなくブンリさんの製品を継続して入れます。と戸谷氏。ブンリ製品は今後も、日本の自動車産業を、工作機械の裏側で支え続けていくことだろう。

◇取材先(株式会社トタニ製作所)について
株式会社トタニ製作所は、今年で創業52年を迎える愛知県東郷町の金属切削加工メーカー。自動車部品に特化した本社兼第一工場と、一般産業向け部品を手掛ける第二工場の2工場・24時間操業で高い生産能力を有する。主力は立形マシニングセンタによるダクタイル鋳物(FCD)の切削加工だが、アルミダイカスト向けのラインも保有し近年の自動車部品のトレンドにも追従。月1桁個の少量多品種から月1〜2万個の量産(最大実績5万個)まで、幅広いロットに対応できる生産体制を強みとする。
