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​​ピコ秒・短波長レーザ発振器を開発・製造 ニッチな分野でグローバルトップを目指すーースペクトロニクス株式会社

​​ピコ秒・短波長レーザ発振器を開発・製造 ニッチな分野でグローバルトップを目指すーースペクトロニクス株式会社

スペクトロニクス株式会社

掲載企業スペクトロニクス株式会社

主要3品目
  • 短波長・超短パルスレーザ発振器の開発/製造/販売

  • 光学系提案および加工検証などのレーザソリューション提供

従業員数

41人

産業用ピコ秒紫外レーザ領域で、国内唯一のレーザ発振器メーカー​ 

日本には、高品質なレーザ加工を手がける企業やレーザ加工機を開発・製造する企業が数多くある。一方で、レーザ発振器そのものを開発・製造する企業は極めて少ない。そうした中、スペクトロニクス株式会社は、産業用ピコ秒紫外レーザ領域における国内唯一のレーザ発振器専業メーカーである。取締役創業者の岡田穣治氏は、大手計測機器メーカーに勤務していた当時、国内大手メーカーがレーザ発振器事業から撤退していく中においてもレーザ産業の将来性を確信しており、2004年に同社を創業した。創業から現在に至るまで数々の困難に直面しているが、製品の半導体用途への応用と国内レーザメーカーとしての期待から昨年J-Startup選定企業となり、NEDO事業にも採択されている。

スペクトロニクスが開発するレーザの特徴は、超短パルス(ピコ秒)かつ短波長である点にある。レーザのパルス幅は、長いものから順にナノ秒、ピコ秒、フェムト秒に分類される。ナノ秒レーザは加工性に優れる一方で、熱の影響を受けやすい。これに対し、ピコ秒レーザ、フェムト秒レーザは作用時間が短いため熱影響を抑えやすく、加工品質が向上するという。

また、波長は材料ごとのレーザ吸収率の差に直結するが、深紫外領域の短波長レーザはガラスなどの透明材や各種複合材に対しても高い吸収率があり、さらに集光時のスポット径を小さくできるため、高品位な微細加工、特に20μmから数μm程度の微細加工領域で強みを発揮する。熱影響を抑えた微細加工、すなわちアブレーション加工を行うにあたり、同社はピコ秒・短波長を最適な組み合わせとして選択した。量産における微細加工分野でグローバルニッチトップを目指し、産業用ピコ秒短パルスレーザの国産メーカーとして製品開発を推進している。また、ピコ秒深紫外レーザの出荷実績を持つ点でも先行しており、その技術力と実績によって世界での存在感を着実に高めている。

スペクトロニクスのレーザ発振器は、制御性の高さにも特長がある。パルス制御の方法は大きく二つに分かれる。シード部からは一定の速度でパルスを連続照射し必要な部分だけを間引いて使うモードロック方式と、必要なタイミングでパルスを発生させるゲインスイッチング方式である。同社はLDGS方式(レーザダイオードゲインスイッチング)を開発した企業であり、低ジッターで必要な分だけパルスを発することができる。レーザ加工機は、レーザ発振器から出射されるレーザを超高速でスキャニングしワークの必要な箇所に照射・加工していくため、加工装置との同期性が極めて重要になる。その点、同社の方式は照射タイミングを自在に制御できるため、位置ずれを最小限に抑えやすい。さらに、種レーザを常時出力する方式ではデバイス寿命が短くなりやすいが、同社の方式は不要な出力を抑えられるため、長寿命化にもつながる。加えて、種レーザを増幅して波長変換する際にも、波長変換結晶の使い方を工夫することで、装置全体の長寿命化を実現している。

スペクトロニクスは、全モデルで15ピコ秒を採用し、532nm(グリーン)、355nm(UV)、266nm(DUV)まで幅広い波長の製品をラインナップしている。中でも266nm DUVで15Wという出力は、現状では商用モデルとして世界最大級である。同社が狙うのは、量産設備での採用だ。量産では、安定性や寿命に加え、加工スピードも重視される。レーザの出力が高ければ、その分加工スピードを高めやすい。こうした量産現場の要求に応じて製品を開発できることも、同社の強みである。

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半導体3D基板、有機インターポーザなどのVia加工に向け着々と準備 強みを生かせる分野でグローバルニッチトップを目指す

レーザによる微細加工の有力な用途の一つが、半導体分野である。半導体基板では、メモリやGPUなどのチップレットを複数搭載する2.5D実装や3D実装が進み、基板自体のレイアウトはますます微細化・複雑化している。さらに、通常の基板配線に加え、インターポーザのような高密度基板では、樹脂製の層間絶縁層に数十μmレベルの微細穴を開け、そこに導体を形成して配線を作る。この微細穴加工には、現状では主にCO₂レーザが使われている。さらに微細化が進むにつれて、ナノ秒UVレーザも用いられるようになってきたが、10μm前後やそれを下回るような加工ではピコ秒レーザーが必要と言われている。スペクトロニクスがターゲットとするVia穴径は、2μm~10μmの領域である。さらに、シリコンインターポーザが有機インターポーザへと進化すれば、同社のピコ秒レーザ技術の強みは一段と生かしやすくなる。そうした将来を見据え、同社は量産加工装置用光源として競争力のある製品の実現を追求し、開発を続けている。

スペクトロニクスのレーザはビーム品質が高く、真円度の高い穴を形成できるため、正確な穴あけ加工が可能である。小さな穴を高精度に開けられることは、レーザ加工の大きな強みの一つだ。さらに、従来の機械加工では難しかった脆性体や透明体、硬質材料に対しても、同社短波長レーザを使用した加工では品質面で優位性が認められている。たとえば、ガラスフィラーとエポキシ樹脂を含む複合材では、材料ごとに吸収率が異なるため、波長が長いレーザでは加工面の凹凸が大きくなりやすい。これに対し、短波長レーザであれば、ガラスフィラーも樹脂もきれいに加工できる。このように穴あけに限らない潜在的応用範囲は大きいが、まずは限られた分野の加工で実力をつけ、今後はこうした強みを生かせる市場に広げて展開していきたい考えだ。

「日本には世界でも高シェアの優秀な企業が数多くあります。私たちはそのような様々な企業へ広く製品とサービスを提供していきたいと思っています。現状はまだまだ小さな会社ですので、決まったセグメントからではありますが、その中で一定の立ち位置を確立したい。その上で量産体制、供給体制を整えて、広い範囲での加工にも対応するような製品をリリースしていく予定です。使いやすいレーザがないという社会的課題に対し、もっとも頼りになるレーザパートナーとして認められる企業に成長したいという思いがあります。装置メーカー様だけでなく実際に加工をされるエンドユーザー様含め、一緒にビジネスをやって良かったと思っていただける会社を目指していきたいですね」

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製品情報

  • Siウエハの穴あけ(DUVpsレーザ)

  • ITO膜のパターニング(UVpsレーザ)

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