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クリーンで環境に優しいアルカリ性電解水洗浄機|テストセンターを完備し、蓄積された洗浄ノウハウで工場ごとにマッチした洗浄機を提供 ――髙橋金属株式会社

クリーンで環境に優しいアルカリ性電解水洗浄機|テストセンターを完備し、蓄積された洗浄ノウハウで工場ごとにマッチした洗浄機を提供 ――髙橋金属株式会社

髙橋金属 株式会社

掲載企業髙橋金属 株式会社

主要3品目
  • プレス・板金・パイプ加工

  • 工業用洗浄機製造販売

  • OEM製品組み立て

アルカリ性電解水洗浄機のパイオニア

高い金属加工技術を持つ髙橋金属株式会社は、プレス・鈑金・パイプ・プレス金型などの金属加工を行う部品加工事業ともう一つの柱として、自社開発の環境商品事業を展開している。その中心となっているのが、アルカリ性電解水を活用した洗浄システムだ。洗浄機メーカーとしては後発である同社だが、その独自の電解水生成システムと設計・開発力で、現在累計3600台の販売実績を誇る。水系洗浄機は温水化・乾燥工程ためにエネルギーを多く使用することから、更なる環境性能向上を目指し、2024年環境対応型コンベヤ式スプレー洗浄機『エネサーキュ』を開発。独自開発の「ヒートポンプ式排気熱回収装置」「風量増幅水切りノズル」「ヒートサーキュラ機構」により、従来機に比べ消費電力30%削減を達成し、「令和6年度しがCO₂ネットゼロみらい賞」の「製品・サービス部門」を受賞。さらに進化を遂げている。

消費電力30%削減を達成し、令和6年度しがCO₂ネットゼロみらい賞を受賞した
環境対応型コンベヤ式スプレー洗浄機『エネサーキュ』

カタログ製品を量産して販売する従来の洗浄機メーカーとの差別化によりカタログでは対応できない、顧客ごとの要望にきめ細やかに対応することで積み上げてきた数字だ。「顧客ニーズは多岐に渡るため、設計には苦労も多かったですが、その都度レベルアップしてきたことが今につながっています」と廣川氏。環境配慮から、現在さらに注目度を上げている水系洗浄機。髙橋金属株式会社はアルカリ性電解水洗浄機のパイオニアなのだ。

同社が電解水生成装置を開発したのは1993年。当初は食品の殺菌用途で酸性水に注目し開発したことが始まりだという。電解水を生成する際、酸性水と同時に生成されるアルカリ性水の洗浄力に着目し、研究を開始。当時は有機溶剤や塩化メチレン(ジクロロメタン)が地下水汚染物質として社会問題化しており、同社もそういった洗浄機を使用していたことから、アルカリ性電解水を使用した洗浄機の開発に着手した。1997年社内用アルカリ性電解水洗浄機が完成。大手家電メーカー製品の金属部品洗浄に用いたところ、十分な洗浄能力を認められ、有機溶剤を使った洗浄からアルカリ性電解水洗浄へ製造変更。そして1999年、アルカリ性電解水洗浄機の外販がスタートした。

今でこそ、アルカリ性電解水は家庭用でも普及しているが、当時は半導体の精密洗浄用途でごく一部のみが使用されているのみ。工業用の洗浄機として電解イオン水を用いるという認識がほとんどない時代であった。廣川氏は「我々が扱うような金属部品で油が付着しているもの、洗剤でないと落ちないと思われていたものに適用したのは当社が初めて」と語る。同社は時代に先駆け、アルカリ性電解水洗浄機を世に送り出したのだ。

溶剤・洗剤不使用でクリーンなアルカリ性電解水洗浄装置

アルカリ性電解水は水のみを使用するため、非常にクリーンな洗浄方法だ。環境配慮だけでなく、洗剤不使用で油分や異物を除去できる高い洗浄性能を持ち、洗剤残渣によるシミ、溶接・塗装不良のリスク低減できる。同社の電解水生成装置は、ほとんどの場合電解質を使用せず水道水に含まれるイオンを用いて電解水を生成することができるため、薬剤残渣が非常に少ないことも他社とは異なる大きな強みだ。

アルカリ性電解水は、洗浄時には油分と乳化するものの、その後は油水分離がしやすいという特徴を持つ。油水分離できない水溶性成分については減容化することで、洗剤系洗浄機では課題となる大量廃液や液交換の手間とコストの削減に貢献。洗剤の濃度管理の手間や、濃度のブレによる洗浄性能のばらつきも抑制できる。同社は油水分離装置、さらに廃液濃縮(減容)装置まで含めてシステム化することで、水の循環・再生利用を実現しているのだ。2025年には、JEWA(一般社団法人日本電解水協会)が制定し運用を開始した「JEWA認証規格:2024 アルカリ性電解水生成装置及びシステム」を業界で初めて取得。同社のアルカリ性電解水の性能と安全性が認められた。アルカリ性電解水の認知度は、まだまだこれから。良さを知ってもらい、さらに工業利用を推進していきたいという。

炭酸カリウムなどの電解質を使用せずに 無添加で電解水を生成することが可能

独自技術で工場ごとにマッチした洗浄装置を提供
更なる認知・用途拡大に期待

とはいえ、アルカリ性電解水自体の洗浄力は、洗剤や溶剤ほどではない。そこで同社は洗浄圧力や水量、洗浄品に確実に水を当てるノズル形状・配置によって洗浄能力を確保している。製品ごとに最適な洗浄方法を提案できるのが同社のノウハウなのだ。コンベア式、バッチ式、超音波式、真空などさまざまなタイプに対応可能。サイズも小型端子から、工作機械のベースフレーム(土台)といった大型のもの、さらに長さ10mコンベアまで広く実績を持っているという。

社内に洗いの研究所・テストセンターを設置しており、さまざまな分析装置を用いて洗浄能力の定量的な評価が可能。さらにテストセンターにて、最適な洗浄方法を検証可能。洗剤や薬剤を用いた従来の洗浄機からの変更でも問題がないかを徹底的に検証できるというわけだ。導入前に水道水を分析することで、導入先の環境でどのような前処理が必要かまでを含めて相談でき、工場ごとに最適な方法をまるごとカスタム対応。顧客のお困りごとに、同社の知見とノウハウで最適な方法を提案してくれるのだ。

洗浄機の実績としては、6割以上が自動車関係となっている。特にEV(電気自動車)では洗浄精度が要求されるため、引き続き自動車用途での存在感を示していきたい考えだ。一方でWebでは自動車用途以外での問い合わせが増えており、今後は電子部品、食品、医療、プラント系など更なる広い業界へ展開を目指している。同社は中国・タイにも拠点を持ち、日本国内のみならず中国、東南アジア、アメリカなどに販売実績を持つ。

「アルカリ性電解水洗浄機の知名度・認知度向上を目指しています。小さなものから大きなものまでぜひ一度ご相談頂きたい。これからもどんどん新しい課題に挑戦していきたいですね」

ラインバッチ式洗浄装置

製品情報

  • 【金属部品の脱脂洗浄・油除去】洗剤使用量を削減する電解水洗浄システム|環境対応・コスト削減

  • 【30%電力削減】EV大型部品対応・環境対応型コンベヤ洗浄機「Ene CirQ(エネサーキュ)」

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