業界特集
hakkai株式会社
代表取締役社長 関 聡彦 氏
掲載企業hakkai株式会社
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主要3品目
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精密プラスチック成形加工
精密プラスチック金型設計製作
自動機及び精密治工具製作
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従業員数
680名(日本、タイ、中国、メキシコ)
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年間売上高
- 43億円
hakkai株式会社は新潟県南魚沼市に本社を構え、エンジニアリングプラスチック成形加工などを行っている。前身は、現在の相談役 関順司氏が1957年に東京・品川に創業した関製作所。約10年間順調に稼働していたが人材確保に苦戦し、1967年から新潟県へ拠点を移し社名も変更。1980年には、当時の成形工場としては珍しく本格的に金型事業を開始している。
物流網の発達に伴って、輸送時は小型製品がコスト面でも有利であるという時代の流れを受けて市場の製品は小型化が進んでいる。
同社は大型製品も製作していたが、小型化製品への特化に踏み切った。2000年代には携帯電話のヒンジで世界シェア50%を占めたこともあったが、トレンドの変化を経て現在は住宅設備や自 動車、産業機器周辺の部品(リレー、バルブ、スイッチなど)を中心に製造している。一分野、一社依存体制を避けたマーケットの多角化については常に重視している。
また2004年以降、同社ではタイと中国、メキシコへ拠点を拡大し、それぞれの工場で製造およびマーケティング拠点としての役割を担っている。タイではリレー部品 、中国では車載部品と家電業界、メキシコでは車載部品と各地で業界は異なっている。車載部品についてはメキシコ進出以降に開拓した分野であり、現在はメキシコで生産する全製造品のほぼ100%を占めている。
海外進出以前は22億円だった売り上げが、リーマンショックや東日本大震災、コロナの流行など困難な状況で一時的な落ち込みはあったものの、2022年現在で43億円(連結)まで伸び、従業員数も国内のみ120名から全拠点合わせて680名まで成長を遂げた。
近年のhakkaiのトピックとして、検査の自動化と省人化が挙げられる。中国工場ではいち早くカメラでの検査を取り入れており、タイや日本などでも今後活用していく方針だ。海外進出を果たしたことで中国企業の成長スピードを目の当たりにし、今後は同社、ひいては日本企業の在り方そのものも変えていきたいと考えているとのことだ。