業界特集

公開日: / 最終更新日:

あらゆる角度から課題を解決した非接触画像検査装置を開発・製造 DX化・デジタル化課題のお悩みをトータルサポート 

あらゆる角度から課題を解決した非接触画像検査装置を開発・製造 DX化・デジタル化課題のお悩みをトータルサポート 

株式会社中央電機計器製作所

掲載企業株式会社中央電機計器製作所

主要3品目
  • 画像処理技術を用いた検査システム

  • カスタムメイドのテスト・計測・制御システムの開発・設計・製作

  • DX推進ソリューション(遠隔監視システムなど)

従業員数

50名

EVバッテリー用2D寸法自動測定装置を開発 

 メートル単位のワークに、ミクロの精度を求める。それを実現する非接触の画像検査装置を作っている会社が株式会社中央電機計器製作所だ。EVバッテリー用2D寸法自動測定装置は、数ある難題を解決して開発された。EV自動車に用いられるリチウムイオンバッテリーに使用される特殊な電極フィルムは非常に薄い。一方で長さは4m。要求される精度は100ミクロンと言うから、その困難さは計り知れない。カメラを用いた検査では、コントラストを取るための照明条件の調整がキーポイントとなってくる。だが薄く長いフィルムはどうしてもヨレやシワが寄る。しかしそうした物理的な課題にも極力影響を受けないよう、且つ端面の輪郭を浮かび上がらせる条件を模索していくのだという。EV用バッテリーではプラス極とマイナス極の素材が異なるため、それぞれに最適な照明条件を探っていく必要もある。 

 またフィルムは打ち抜き加工されるため、ネックとなるのがバリだ。フィルムは平面だが、バリは高さ方向、つまり3Dである。こうした課題には、今度は照明ではなくレンズで調整する。レンズのフォーカスの範囲を絞ることで、バリにも影響されない条件を作り出していくのだ。検査装置であれば、送り速度などの装置の機械的な技術や精度も求められる。従来の画像検査装置では、閾値設定の煩雑さが課題であったが、現在ではAI技術を活用することでこうした問題も解決してきている。つまり検査装置に求められるのは、カメラやレンズといった単体の知識だけでなく、メカ機構の設計開発さらにAIなどのソフトウェア開発と総合的な技術と知見が必要とされるのだ。現場からのフィードバックに対し、さまざまなアプリローチから解決手法を探る。大手メーカーの汎用機とは違う、ニッチでマニアックだからこそ同社の検査機器は信頼を勝ち得ている。 

ニッチで特殊な検査装置をカスタムメイド
アフターケアや改造にも柔軟対応 

 中央電機計器製作所は、主に一品一様の特殊な検査装置や計測システムをハードウェアとソフトウェア一貫して製作するメーカーだ。システムインテグレーターとして、工場などのDX化を支援するシステム開発も行っているほか、画像処理技術を用いた検査システム設計・製作に多くの実績を持っている。顧客の業種は多岐に渡り、システムだけでなく機械まで含めて開発設計・製造を行う。カスタム品やオリジナル製作の装置が9割を超え、顧客のお困りごとやニーズに寄り添った完全オリジナルの装置を作り上げている。オリジナルであるからこそ、単なる校正やメンテナンスといったカスタマーサービスに留まらず、工場や研究設備で使用していくうちに新たに顕在してくる問題や課題にも対応し、継続的なブラッシュアップを実施している。開発・研究段階で製作した試作機は、顧客からのフィードバックを反映させていくことで条件を詰めていく。量産段階へ移行した際には、作業性や安全性を調整するなど大幅な変更をすることなくマスター装置として新しい役目を担うことになる。 

 同社に寄せられるのは業界や業種にこだわらず、対象物の大きさも、検査項目も、条件も、何もかもがバラバラの要望だという。だが同社はそれに一つ一つ緻密に取り組む。代表取締役の畑野淳一氏は自社を評して「ユニークな技術者集団」と呼ぶように、その技術力は一分野に収まらず、顧客に寄り添ったフレキシブルな体制が同社の強みだ。 

 「デジタル化、DX化などでお困りのことがあれば、どんな些細ことでも一度ご相談ください。必ず何かしらのアドバイスをお出しすることができます」その口ぶりにはゆるぎない自信を覗かせる。 

代表取締役 畑野淳一
取締役 研究開発部部長 畑野昌洋

製品情報

  • ポータブル遠隔監視システム「Smart i Catch」

  • 【スキャナ型 寸法自動測定装置】 精密板金(金型)、各種フィルム類向け

こちらの記事もおすすめ
pagetop