成長企業の経営戦略

公開日: / 最終更新日:

日本の製造業を「職人芸」から「データ経営」へ。コダマコーポレーションが描くCAD/CAMの本質的活用法 

日本の製造業を「職人芸」から「データ経営」へ。コダマコーポレーションが描くCAD/CAMの本質的活用法 

コダマコーポレーション株式会社

掲載企業コダマコーポレーション株式会社

主要3品目
  • 工作機械

  • 産業用機械

  • 建築土木資材

従業員数

153名(2025年10月現在)

設立の原点と「データの一気通貫」への志:中小企業が目指すべきDXの姿 

神奈川県横浜市に本社を置くコダマコーポレーション株式会社は、CAD/CAM/CAEに関するコンサルテーションと試作モデル製作を手掛ける企業である。設立は1989年、まさに日本のCAD/CAM黎明期にまで遡る。代表の小玉氏は、製図機械(ドラフター)メーカーからキャリアをスタートさせたが、ある金型メーカーの社長との出会いが、その後の人生と会社の運命を決定づけた。 

当時の常識では、設計(CAD)と加工(CAM)は分断されており、現場では手打ちによるデータ入力が当たり前であった。しかし、その社長から「コンピューターを使う真の意味は、誰でもものづくりができるようになることだ」と教えを受けた小玉氏は、設計から加工までをデータで繋ぐ「一気通貫」の必要性を確信する。そのころ勤めていた会社にその構想を却下されたことで、「ものづくりの本質的な効率化を支援したい」という強い志を抱き、コンサルティングマインドを持った現在の会社を立ち上げたのだった。 

世界と直結する「TopSolid」:開発元との強固なパートナーシップが拓く独自性 

同社の主力製品である「TopSolid(トップソリッド)」は、フランスのTOPSOLID社(旧ミスラー・ソフトウェア社)が開発した、設計から加工、図面作成までを一元管理できる統合型3D CAD/CAMシステムである。コダマコーポレーションが他社と一線を画すのは、単なる販売代理店に留まらず、開発元と30年近くにわたる深い信頼関係を築いている点にある。 

毎年、フランスの開発マネージャーと直接協議し、日本の現場の声を製品開発へダイレクトに届ける体制を整えている。この開発元との強固な連携体制こそが、日本の製造業のニーズを製品に反映できる同社の大きな強みとなっている。 

「売って終わり」にしない支援体制:試作工場と50名規模のサポートが支える信頼 

小玉社長は、自社を「おせっかい焼きのコンサル集団」と称する。その姿勢を象徴するのが、約50名の専任スタッフを擁するサポートセンターである。メールでの後日回答ではなく、現場で問題が起きた際に「リアルタイム」で解決することを重視しており、この規模のサポート体制は業界でも類を見ない。 

さらに、同社が提案する「仕組み化」の再現性を裏付けるのが、東京都羽村市で自ら運営する「試作部・加工技術研究所」である。ここではTopSolidをフル活用し、経験の浅い若手社員が多能工として様々なメーカーの工作機械を使いこなす。「データと仕組みがあれば、職人の勘に頼らずとも高度なものづくりができる」という事実を、実際の現場(工場見学も可能)で証明してみせることで、導入を検討する企業が抱く「自社で使いこなせるだろうか」という不安を確信へと変えているのだ。 

さらに、コダマコーポレーションでは毎月「経営者セミナー」を開催。小玉社長が自ら講師となり、生産性の飛躍的な向上や人材の早期育成、技術承継の実現、仕組みづくりについて語り続けている。YouTubeでもアーカイブを公開するなど、知見の共有に余念がない。 

製造業から建設業へ:日本の「標準化」を加速させる将来のビジョン 

小玉社長は、2024年の弊誌の取材にて「0点」と断言した、日本の製造業におけるDXを、今回も「0点に近い」と厳しく評価する。その理由は、特定の個人に依存する「職人芸」に固執し、データの標準化や業務の仕組み化が進んでいない企業が多いことにある。職人不足が加速する現代において、自社のDX化や現場のデータ連携がどこまで進んでいるのか——一度立ち止まって見つめ直すことが、生き残りの鍵を握る。CAD/CAMを単なる「図面を描く道具」ではなく、「経営課題を解決する仕組み」として捉え直す視点が不可欠なのだ。 

近年、この思想は製造業の枠を超え、建設業界(BIM連携)からも熱い注目を浴びている。スーパーゼネコンとの連携により、複雑な形状のカーテンウォールや内装部品の設計・加工を効率化する取り組みが加速しており、口コミを通じて導入企業が急増している。 

コダマコーポレーションは、業界の垣根を越えて「ものづくりのあるべき形」を提示し続け、日本の産業界全体の生産性向上を牽引していく。自社のものづくり現場に課題を感じている企業や、データによる効率化のヒントを得たい企業にとって、同社が主催する経営者セミナーへの参加や、試作部工場の見学、そして現場の課題をありのままに相談してみるという「最初の一歩」は、未来の課題解決に向けた価値ある機会となるはずだ。 

製品情報

  • ものづくりワールド大阪出展|PDM内蔵3次元CADで設計業務を効率化

  • 設計ノウハウが引き継げない…製造業のための技術継承と標準化の仕組みづくり

こちらの記事もおすすめ
pagetop