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リニアモーター駆動マシニングセンタ最新機とギガキャストに対応する金属3Dプリンターに注目

リニアモーター駆動マシニングセンタ最新機とギガキャストに対応する金属3Dプリンターに注目

株式会社ソディック
取締役副社長 COO 圷 祐次 氏

掲載企業株式会社ソディック

従業員数

3746人(連結)1087人(個別) ※2022年12 月期

年間売上高
年商 804億円(連結)2022年12 月期

 CAD/CAMによる設計、金型や部品の加工、加工表面の仕上げ、射出成形機による成形品まで、ものづくり工程を網羅する技術を備える株式会社ソディック。今秋のJIMTOFについて、ソディック株式会社取締役副社長兼COOの 圷あくつ祐次氏は「新製品を含む幅広いラインアップをバランスよく出展し、お客様の要望に応えるためのソディックの進化を感じていただきたいと考えています」と出展に込めた想いを語る。「自動化や省人化をテーマに、AMR(自律移動ロボット)などを活用したソリューションなども展示します」。

高速・高精度を追求したマシニングセンタ『UX650L』

 1998年、ソディックは世界で初めて独自開発のリニアモーターを量産型工作機械に実装。以来、同社のマシニングセンタ、形彫り放電加工機、ワイヤ放電加工機に次々とリニアモーターを実装し、技術を進化させ続けてきた。その最新機が2024年6月より販売開始したマシニングセンタの『UX650L』である。同機種はダイヤモンド工具を用いた高硬度材料直彫り加工の高速化、光学レンズの鏡面仕上げ加工の効率アップなどに対応する。

 UX650Lは、主軸ヘッド質量を従来モデル比で11%軽量化。各軸リニアスケール配置の最適化も行うことで軸応答特性が向上。主軸回転速度は最大で6万回転仕様を選択出来る。またATC機構の改良により、工具交換時間を従来機より50%短縮した。さらに一定時間停止中と判断した場合には自動で電源を遮断し、消費電力を削減するアイドリングストップ機能も新たに搭載した。

 「国内市場においては銅・グラファイト電極など放電加工機向け電極加工、金型の直彫り加工など、海外市場においては医療器具向け精密金型加工など、ニッチなニーズを狙っています」と圷氏は述べる。

大型造形に対応金属 3D プリンター『LPM450』

 ソディックの金属3Dプリンター『LPM450』は、独自開発の粉末材料を用いることにより、最大で450×450×450mmという大型サイズの造形を可能にしたとともに、2つのレーザーユニットを標準搭載した。さらにモニタリングによる予知保全およびヒューム処理能力向上によるメンテナンス頻度の大幅削減を実現している。粉末自動供給・自動回収、粉末自動ふるいを行う『M R S(Material Recycle System)』も標準搭載。材料交換は粉末ごとのMRSカートリッジにより効率よく行える。

 「金属3Dプリンターは開発型の工場の皆さんに注目していただいています。電気自動車(EV)向け部品の成形などギガキャスト製造のニーズに応えたいです」と圷氏は言う。JIMTOFでは、LPM450で造形した400×400mmサイズの最大級の造形サンプルを披露する。ソディックでは金属3Dプリンターのユーザー会を定期開催することで、ユーザー交流や情報共有、知識交換などをし合う場を提供し、多くの事例創出を目指す。

製品情報

  • リニアモータ駆動 マシニングセンタ「UX650L」

  • 高速ワイヤ放電加工機VN400Q/VN600Qリニアモータ駆動

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