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独自のソフトと長年培った工作機械の技術が融合。世界のユーザーを虜にした3次元レーザー加工機

独自のソフトと長年培った工作機械の技術が融合。世界のユーザーを虜にした3次元レーザー加工機

ヤマザキマザック株式会社
代表取締役社長 山崎 高嗣 氏

掲載企業ヤマザキマザック株式会社

主要3品目
  • 複合・5軸加工機
  • CNC工作機械
  • CNCレーザ加工機
従業員数
8700 人

機械メーカーだからこそ実現する最適なソリューションの提案

 ものづくりの現場が抱える課題はますます複雑化している――、ヤマザキマザック株式会社は生産拠点国内外 11 カ所、サポート拠点世界 29 カ国約 90 カ所に構え、世界中のお客様が抱える現場の課題に寄り添い、迅速かつ的確な解決に向けた、技術開発とサポート体制に余念がない。

 同社は FA ソリューション本部を立ち上げ、お客様の生産性向上、社会問題にも位置づけられる人手不足によって加速する自動化対応に、一層力を注ぐ社内体制を築き 2024 年をスタートした。

 社会が変容する中で加工現場が直面する課題に対して、単体機の性能向上だけではなく、ソフトウェアやシステム、機械を設置する環境も重要な役割を担う。「機械との相性の良し悪しは、機械メーカーだからこそ熟知している。設備を導入後、長きにわたり現場で最大限能力を発揮してもらうため、お客様にとって 1 番最適なカスタムメイドを FA ソリューション本部が提案する」と代表取締役社長 山崎高嗣氏は述べる。

3次元レーザー加工機の圧倒的存在感!

 ヤマザキマザックの歴史は 1919 年まで遡る。山崎社長の祖父である山崎定吉氏が「製畳機械」の製造から会社をスタートした。その後、マザックの主力事業にあたる「旋盤」「フライス盤」など工作機械の製造を 1927 年に開始する。1974 年のパンチプレス機が板金機械の初号機となり、1980 年代にシャーリングマシンやプレスブレーキを開発した。1984 年には炭酸ガスレーザー加工機「LASER PATH 4040」を発売し、レーザー加工機事業に参入した。

 今では当たり前となる機械の夜間無人運転をマザックでは 1980 年代に可能とし稼働率を向上させた。機械メーカーが機械と共に FMS(Flexible Manufacturing System)を提案するのは当時業界でも珍しく、レーザー加工機に注目が高まるきっかけとなった。それから 40 年間、たゆまぬ進化を続けるマザック独自のソフトウェアと長年培った工作機械の技術との融合により、産業を支える世界中のユーザーの現場でマザックのレーザー加工機が活躍している。

 マザックのレーザー加工機の中でも、ひときわ存在感を示すのは、最大径 400 ミリのパイプや 300 ミリの形鋼を高速に切断しタップ加工までを 1 台で完結する3次元レーザー加工機「FG-400 NEO」だ。最大 15 メートルに及ぶ長尺パイプ・形鋼の搬入搬出に対応する。

 材質・板厚に合わせビーム系を自動調整、さらにビームシェイプ変更機能により、高速でありながら高品質切断を実現、軟鋼で最大 22 ミリの板厚まで高品位な加工を可能としている。「まずは1台」と導入したユーザーを虜にする「FG-400 NEO」は、高額な機械にも関わらず、2 台目 3 台目とリピートにつながっていく。そして市場からはさらなるシリーズ展開のリクエストがあるなど、要望はとどまる所を知らない。

世界が求める速度で未来を進む

 「環境」を重要な経営課題に位置付けているマザック。「2030 年までにカーボンフットプリント50%削減」との目標を設定。自社の生産における環境への配慮はもちろんだが、ユーザーが機械を導入し、その後廃棄に至るまでの CO2 削減も考慮しながら、省エネ化に優れた製品開発に邁進する。

 また、2016 年にはサポート拠点として岡山県に「瀬戸内テクノロジーセンタ」を開設。造船・航空機部品など大型部品の製造が盛んな地域のため、パイプや形鋼レーザー加工機のニーズが高い。同テクノロジーセンタには中四国の顧客に加え、近隣諸国の企業も足を運ぶ。
 2024 年 11 月に開催される「JIMTOF2024」に向け、マザックでは着々と準備が進められており、同社の最新鋭の工作機械とレーザー加工機が展示会場でも存在感を放つであろう。

 海外の売上シェアが8割に及ぶマザック。「海外はますますスピード感が増していると感じます。私たちは世界中に販売セールスのネットワークを持ち米国とヨーロッパには技術開発部が存在します。お客様のニーズと課題を世界各国でキャッチし、現地主導でスピーディーに機械の開発を進めます」と山崎氏は語る。業界内でも早くからグローバル化を進めてきたマザックは、工作機械に加え、ファイバーレーザー加工機の進化も、世界が求める速度で進化を続ける。

掲載会社情報

ヤマザキマザック株式会社

ヤマザキマザック株式会社

所在地
〒480-0197 愛知県丹羽郡大口町竹田 1-131
TEL
0587-95-1131
FAX
0587-95-3611

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