成長企業の経営戦略
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脅威のφ0.5小径深穴加工 ガンドリルマシンのトップメーカー株式会社ハイタック
株式会社ハイタック
掲載企業株式会社ハイタック
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主要3品目
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深穴加工・ガンドリル加工
外形加工 / マシニング加工
ガンドリルマシン
日本一の技術力と開発力を誇るガンドリルマシンメーカー
静岡県沼津市に本社を置く株式会社ハイタック(HI-TAK Co., Ltd.)は、ガンドリルマシンメーカーだ。ガンドリルとは、主に金属の深穴加工に用いられる特殊なドリル。工具内部に貫通したクーラント通路を持ち、高圧のクーラントを工具先端から直接噴射して冷却すると同時に、切りくずを自動で排出する。この「内部給油・外部排出」によって深穴加工が可能となっているのだ。
深穴加工は加工難度が高い。特に小径であれば、ドリルが安定しないことで曲がりやズレが起きやすく、設備や技術力の問題から対応できる外注先を見つけるのは困難だ。ニッチではあるが、確実に需要のある技術でもある。同社が開発・製造するガンドリルマシンは、日本国内で唯一、φ0.5から加工できる。さらに世界で初めて、φ1.0mm L/D400を実現。ハイタックは小径・精密な深穴に特化したガンドリルマシンのトップメーカーなのだ。


ハイタックのガンドリルマシンの特徴は、自社開発したサーボスピンドルモーターにある。国際特許を取得したドリルの自動振れ逃がし機構と超高圧クーラントタンクといった設計ノウハウによって、超精密な深穴加工を可能としているのだ。同社のガンドリルマシンはすでに医療機器、自動車部品、航空宇宙部品、半導体製造装置、工作機械部品など多くの業界で使用されており、実績も十分。特に医療機器分野では、外科用手術工具、インプラントなどの加工に多く用いられている。チタン、ステンレスなどの難削材の加工も問題ない。宇宙航空分野で用いられるインコネル、ハステロイ、高周波焼入れ材料でも加工可能だ。
「どんな材料、用途でも、深穴加工のお悩みがあればハイタックにご相談頂きたい」と語るのは稲田直哉 氏。小径ドリルは再研磨が非常に難しい。そこで同社は自動再研磨機を開発中だ。他にも他社では真似のできない超省エネタイプ、小型ローコストモデルなど、さまざまな業種・業態に対応できるような設計開発を積極的に行っている。さまざまなチャッキング技術、相対回転型、小型テーブル型などラインナップも豊富に取り揃え、どんな加工にも対応できる体制を整えている。

マシン開発から受託加工まで深穴加工の全てを知り尽くす
研究開発・新技術導入に積極的で柔軟な社風が強み
ガンドリルマシンの開発・製造に平行して、ハイタックでは深穴加工の受託加工も行っている。研究機関からの試作案件から量産まで、多品種小ロットで対応している。これも同社の強みだ。自社で機械の開発・製造、そして受託加工まで行っているからこそ、深穴加工の全てを知り尽くしているのだ。機械導入の際には加工分析やテスト加工のフィードバックも行っており、万全のバックアップ体制を取っている。
ハイタックは研究開発にも積極的に取り組んでいる。稲田氏は精密工学会に所属し、現在でも活発な論文発表を行うなど学術界とも積極的な交流を図り。新しい知見を取り入れ、ガンドリルマシンという枠にとどまらないより良い穴を開けるための研究開発と、新しい・難しい穴のニーズを追求しているのだ。産官学共同研究にも参画し、穴に付加価値を持たせるべく、日々研究を続けている。生成AIや業務のDX化にも積極的に取り組んでおり、自社内で使用するツールやアプリは自社開発しているという。「明らかに自動化できて高速に仕事ができるので、躊躇なく取り入れている」と稲田氏。そうした時代の流れに柔軟に対応していくしなやかさと、企業規模が大きくないからこその機動力の高さもハイタックの強みでありカラーだ。
「深穴ならハイタック」でブランディング強化を目指す
ガンドリルはニッチな分野だけに、認知度はまだあまり高くない。現在でもWEBを中心に新規の問い合わせが月に5~10件は寄せられる。新規開拓の余地はまだまだあるという実感があるという。従来の工作機械やマシニングセンタでは対応が難しい深穴加工のニーズが眠っているのだ。その上で「ハイタックの深穴加工は間違いない」というイメージを強化したいと稲田氏は話す。今後は日本のみならず、世界中へハイタックのガンドリルマシンを広げていきたい考えだ。そのための道筋は、ハイタックが加工する深穴のように真っすぐ伸びている。


