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【後編】こどもも大人も笑顔になる ー遊びのオリンピックが魅力あるまちづくりのきっかけにー

【後編】こどもも大人も笑顔になる ー遊びのオリンピックが魅力あるまちづくりのきっかけにー

株式会社アドテックプラズマテクノロジー
ホーコス株式会社
安田工業株式会社
ローツェ株式会社
(五十音順)

掲載企業

こどもも大人も笑顔になる ー遊びのオリンピックが魅力あるまちづくりのきっかけに


 設立協賛企業1社目、半導体製造工程に使用される製造装置に搭載するプラズマ用高周波電源等製造・販売する株式会社アドテックプラズマテクノロジー。 

 アドテックプラズマテクノロジーが担当するめんこの種目では、ワザワンオリジナルの長方形めんこを使用して行われる。めんこを投げて相手のめんこをうら返し、はじき出す。10投して、獲得枚数の多い方が勝ち!相手のめんこを裏返すにはテクニックやコツがいる。思ったようにいかないのが、めんこの難しさでもあり、面白さだ。 

 福山市は、人口が45万人ほどで、伝統産業から半導体に関連するハイテク産業まで多様な産業が盛んなところだ。上場企業も多く、日本のものづくりを支える企業が集積しているため、ものづくりのまちとして発展してきた。「昔ながらの遊びを通じて、ものづくりに触れ、創造力を養う」体験をこども達に提供したいというのが、設立企業5社の共通の思いであった。森下社長も「ものづくりは生活する上での原点」だと熱く語る。ものづくりのまちとしての誇りを、次世代のこどもたちに継承していく。そんな思いが WAZA-One GP には込められている。 

 「遊びのオリンピックは、参加する子と親、更に祖父母世代をつなぐ役割を担っています。また、イベントを通じて、福山市内のものづくり企業同士が連携し良好な関係が築かれています。」と森下社長。 

 あそび×ものづくりをきっかけに、サステナブルで魅力あるまちを目指す。 

株式会社アドテックプラズマテクノロジー 
代表取締役社長 森下 秀法氏

難易度が高い「ベーゴマ」ー回せた時の喜び、失敗した時の悔しさもバネに未来へー


設立協賛企業2社目。工作機械や建築設備機器・環境改善機器・産業機械を製造・販売するホーコス株式会社
 ホーコス株式会社では、入社して間もない新入社員があそびのオリンピックを担当し、ベーゴマエリアに訪れるこども達のあそびをサポートする。そのため、ベーゴマ回しを新入社員研修に取り入れ、今では若手社員全員がベーゴマを回せるほどだ。
 自社鋳造工場で鋳造したホーコスオリジナルのベーゴマを使用することも本イベントのポイントの1つである。
ベーゴマ競技は、競技者が同時にベーゴマを床(とこ)と呼ばれる土俵に投げ入れ、最後まで床内で回すことができた者を勝者とする。ひもの巻き方、持ち方、投げ入れ方に創意工夫が必要で、ベーゴマを床で回せるようになるにはコツを要する。
 また競技以外にも、体験コーナーと検定のエリアがあり、ベーゴマ初体験の子どもには、社員がサポートしながら、触れて楽しさを感じてもらう機会を提供する。
「ベーゴマをうまく回すのは難易度が高いが、回せた時の喜びも大きい。子ども達が成功体験や失敗体験を積むことは向上心を高めることにつながります。」と菅田社長。
 あそびのオリンピックの体験を通して育まれた子ども達の将来は、光に満ちている。

ホーコス株式会社 
代表取締役社長 菅田 雅夫氏

「紙とんぼ」競技運営からトロフィー加工まで若手社員が活躍!


 岡山県里庄町に本社を構える安田工業株式会社は、WAZA-Oneグランプリ設立協賛企業の一角を担う。担当競技は竹串と厚紙で作る「紙とんぼ」で、羽部分(厚紙)をより遠くへ飛ばした競技者が勝ちとなる。一般的なのは竹とんぼだが、対象年齢や会場スペースを考慮し同社が生み出した競技だ。

 競技の運営は主に同社の2年目社員が中心となり、大会中は参加者に羽のデザインや折り方、竹串の加工などを指導する。小学生が対象ということで、普段の業務と異なる柔軟な対応が求められるほか、子どもたちだけでなく親世代にも競技を通じて楽しんでもらうために、知恵を寄せ合う。会社として若手社員向けの良い研修機会となれば、と想定していたが、実際に一つのイベントをチームで達成することで、同期の結束力も高まっているという。

  「最も遠くへ飛ばせた人へ送られる特別賞のトロフィーにも注目してほしい」と安田社長。こちらも、毎年デザインを考案し、自社製マシニングセンターで加工するのは運営の2年目チームだという。さらに安田工業製のプログラム不要な切削加工機「Labonos」で製作した樹脂型を利用し、卓上成形機で加工したメダルも会場で配られる。

 ものづくりに携わる人口が年々減っていく中で、早いうちから競技や遊びを通じて技を磨いてほしい。その上でものづくりの魅力に気付いてほしい。2008年のWAZA-Oneグランプリ設立時から貫く安田社長の熱い想いは、若手世代へ受け継がれてゆく。

自社製マシニングセンターで加工した特別賞のトロフィー
安田工業株式会社 
代表取締役社長 安田 拓人氏

子どもたちの創意工夫を遊びの場で育てる。「ビー玉」競技で子どもの新たな一面発見


 設立協賛企業4社目は、半導体・FPD関連装置等の設計開発・製造・販売を行う、ローツェ株式会社
ローツェ株式会社が担当するビー玉の種目では、小さな子どもたちが夢中になって遊ぶ姿が目にとまる。ビー玉競技の特徴は、1辺が50㎝の三角形枠内にある敵のビー玉を離れた場所から狙い、相手のビー玉を押し出す競技で、ビー玉をたくさんはじき出した方が勝ち。
力任せではうまくいかず、バランスが求められる競技だ。工夫の余地があるので、小さな子どもも夢中になって楽しめる。勝者は敗者のビー玉を5個もらえるというルールが、競技に緊張感とおもしろさを加え、子ども達も自然と熱が入る。
 子ども達が競技に夢中になり楽しむ様子は、運営側の励みにつながり、大きな学びもある。参加する子どもだけではなく、イベントを運営する企業の社員にとっても、お互いの立場で得るものがある。それが「あそびのオリンピック」だ。
 「過去に優勝を勝ち取った子どもが、連覇を狙い準備を重ねてきたものの決勝で敗れるという、まさに高校野球のようなドラマがある。対戦に敗れ悔しい思いをすることも、勝利する喜びも、子ども達にとっては次につながる良い経験の場。あそびのオリンピックを通じて、より良い体験・経験をさせてあげたいし、子ども達がいる限りこの活動を継続していきたい」と藤代社長は語る。
 子ども達と、これからの日本を支えるものづくり企業の共通点は、「挑戦し続け頂点を目指す」姿勢にある。

ローツェ株式会社 
代表取締役社長 藤代 祥之氏
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