中小製造業のWEBマーケ事例
株式会社大野社(兵庫県神戸市)
掲載企業株式会社大野社
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主要3品目
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フッ素樹脂製品(PTFE)
エンジニアリングプラスチック加工
グランドパッキン
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従業員数
70人
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年間売上高
- 14億円
WEB営業の開始。新規受注からリピート受注へ繋げるために
株式会社大野社は、兵庫県神戸市に本社を構える、フッ素樹脂製品、工業用パッキン、ガスケットなどを製造する総合シール材メーカー。原料調達から成型まで一貫生産し、樹脂・ゴム・金属の総合技術による技術提案を得意としている。
本格的なWEB営業をスタートしたのは、EMIDASプロ会員に入会した2008年。入会当時、社内の営業活動のほとんどがルート営業だったため、自社のパンフレットやWEBサイトなどの会社紹介ツールも整っておらず、新規開拓営業はほぼ成果が出ていない状況だった。そこでまずは既存顧客との取引を大切にしながらも、ロングテール戦略にもとづく多品種少量及び他分野への新規開拓を効率的に行うためにEMIDASを導入した。以降、現在までEMIDASを通じて継続的な受注を実現している。入会してすぐに技術製品情報を登録し、間もなくして、大手メーカーから「外国産の部品を国産化したい」という希望で樹脂部品に関する相談があり受注。ほかにも、EMIDASの「発注掲示板」から他社案件へ応募し受注し、以後この会社とは現在に至るまで毎年数百万円のリピート受注に繋がっている。
同社では今、毎年新規案件を複数件受注している。さらに、新規受注をリピート受注に繋げるために、昔から得意なルート営業を活かしている。新規受注を得るための活動とリピート化するための両輪で、売り上げの底上げを実践している。
WEBサイト・動画作成による効果
新規顧客の開拓を行うにあたっては、EMIDASの活用だけではなく、会社紹介動画・会社案内・WEBサイトの整備も合わせて行った。「自社の特長を知るNCネットワークに制作を依頼したことで、会社の強みや独自技術の優位性が具体的にわかるWEBサイトとなり、年間20件前後の新規受注に繋がっている」と大野社長は話す。展示会出展にも注力し、EMIDASやホームページでの情報発信をきちんと整えておくことで、思わぬファーストコンタクトに繋がったりと、ロングテール戦略×WEB活用の組み合わせで、安定した経営を実現できている。
近年は、地球温暖化対策で温室効果ガス排出量の削減が加速している中で、今後は化学・電力等エネルギーの関連業界の開発に貢献していきたいと考えている。電力関係では石灰化がフェードアウトに向かっていき、社会全体で再生可能エネルギーの推進、温室効果ガス排出抑制の方向に進んでいる。エネルギー関連の企業ではそれらの分野の開発商品化にも力を入れており、同社でも、部品の試作や開発に取り組んでいる。既存顧客との関係も大切にしながら、再生可能エネルギー、地球温暖化対策の商品開発・試作に注力していく。