業界特集
株式会社イワサキ(大阪府住之江区)
掲載企業株式会社イワサキ
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主要3品目
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粉体塗装(粉体焼付け塗装)
加工(板金・溶接・パイプ)
設計提案(設計上の技術コンサルティングも可)
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従業員数
50 人
株式会社イワサキは、家具や医療施設・教育施設向けの設備や業務製品を製造しているメーカーだ。同社が得意とする自由度の高いパイプ加工を可能にしているのは、同社が販売も行っているイタリアの工作機械メーカーであるBLM社の最新設備をそろえているためだ。家具の本場はヨーロッパ。ヨーロッパではデザイナーが描いたデザインを再現するために工作機械を開発するという。日本とはものづくりに対する考え方が異なるのだ。日本でも近年、家具などのインテリアだけではなく、産業機器についてもデザイン性を求める機運が高まっている。
同社はレーザーなどの工作機械をそろえ、加工を行うだけでなく、自社内で設計やデザイン、加工や組立、さらに強度試験まで含めて対応できる。
独自の「クイック&チェンジシステム」を採用し、生産現場は常に配置を組み替えることでフレキシブルに対応できる。これによって大小さまざまな製品に柔軟に対応できるのだ。ロボットの導入を進めるなど、工場DXも推進している。同社では若い人材も活躍している。ソフトウェアに強く吸収力に優れた人材は、新しい技術を柔軟に受け入れ、アップデートに余念がない。同社代表取締役社長の岩﨑基造氏は「現場のスタッフたちが自分たちで必要なものを考え、設備投資の提案をしてくれます。私が独断で決めることはしません」と話す。風通しが良く、柔軟な社風も同社の強みだ。
同社が運営しているWebサイト「パイプレーザー加工 . com」には、毎日受注が飛び込んでくる。時間や手間のかかる見積はソフトウェアで省力化し、ヒアリングに時間をかけているという。部品加工の問い合わせをきっかけに、製品全体の受注にもつながっている。同社は製造コンサルティングも行っており、製造業の知識を持たないユーザーであっても丁寧にヒアリングを行っており、こうして作られた製品の中には大きな売り上げを達成したものもあるという。
同社が今取り組んでいるのが、医療現場の医薬品や材料などの在庫管理を行うシステムの販売だ。製造業であればどこの会社でも当たり前に行う在庫管理が、医療現場では全く行われていない。医療費の増大が課題となっている現状にあって、毎月大量の廃棄が発生しているという。社会課題に取り組むことに関して岩崎氏は語る。「日本の医療のムダをなくしたいと思っています。中小企業がこうした取り組みをすることで目的も明確となり、それを面白いと思ってくれる人材もまた集まってきます。社会に貢献できるような事業をしていきたいですね」。
体育館に設置された壁面空調設備