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熱可塑性樹脂を中心に多彩な成形方法で顧客をサポート

熱可塑性樹脂を中心に多彩な成形方法で顧客をサポート

大和合成株式会社(大阪府堺市)

掲載企業大和合成株式会社

主要3品目
  • 自動車部品(硬化性樹脂プーリー)
  • 配線機器部品(ブレーカー部品)
  • 金属との複合成形
従業員数
30 人

 大和合成株式会社は2023年に創業84年目を迎え、日本の樹脂成形産業の発展とともに歩んできた成形メーカーである。主要品目は四輪や二輪関係60%、ブレーカーなどの配線機器関係20%と、特に熱硬化性樹脂を用いた耐熱性や電気特性に優れた製品を得意としている。同社 代表取締役社長の奥野 健太郎氏は「熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂ともに扱えますので、いろいろなお客様に対して提案できるバックグランドがあります。どんな製品でも一生懸命、丁寧に取り組んでいます」と語る。

 本社を大阪に置くほか、国内では宮崎工場、海外にもベトナムのハノイとホーチミンに生産拠点を構えている。国内の工場の射出成形機は10tから280t、ハノイ工場ではオートバイの外装部品などを成形するため350tから1000tの大型射出成形機が稼働している。さらにホーチミン工場ではクリーンルームを完備したブロー成形機があり、目薬のボトルなどを成形している。ホーチミン・ハノイの両工場内で金型製造も行っており、日系企業の海外工場への部品供給にも柔軟な対応が可能だ。熱硬化性樹脂・熱可塑性樹脂の射出成形、インサート成形、ブロー成形と多彩な成形機を導入し、客先の要望に合わせてさまざまな成形方法を提案できるのが強みである。大阪本社には金属3Dプリンタを導入し、金型の冷却効率を上げるなど新しい技術も積極的に取り入れている。

 同社は新しい技術の研究やトライにも意欲的に取り組んでいる。大阪本社では同志社大学と協力して竹を樹脂に混ぜ込んだ新素材を開発した。また大阪本社の成形機をほとんど試作やトライに使用しているということもあり柔軟に対応できる。「新しい材料のトライや試作は積極的に受けるようにしています。技術者にとっても材料の勉強にもなりますし、新しい業界の話が入ってくることもありますので、ウェルカムですね」と奥野氏は前向きな姿勢だ。

 熱硬化性樹脂やエンジニアリングプラスチックは、耐熱性や耐クリープ性、電気性能などに優れているが、汎用の熱可塑性樹脂に比べると知識のある人も少なく、なかなか使用用途の幅が広がらないという。同社では自動車部品など、これまで金属が使用されていた部品をプラスチック化して軽量化に貢献するなどの実績がある。燃費向上のための軽量化はトレンドだ。熱硬化性樹脂はもっと活用できる余地のある素材だ。現在、金属や熱可塑性樹脂を使用している部品の課題解決の手段ともなり得る。熱硬化性樹脂の可能性はまだまだ広がっているのだ。

掲載会社情報

大和合成株式会社

大和合成株式会社

所在地
〒591-8046 大阪府堺市北区東三国ケ丘町5丁1 番10 号
TEL
072-252-1024
FAX
072-253-8401

製品情報

  • ブロー成形品【ベトナム、クリーンルーム、PET樹脂】

  • クラッチ部品 自動車部品 【66ナイロン 開発材 ベトナム成形  幾何公差】

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