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精密測定の常識を変えた現場発DX―都産技研表彰が評価したAny Designの挑戦
株式会社 Any Design
掲載企業株式会社 Any Design
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主要3品目
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無線・デジタル精密水準器 LevelMan ADL-T5
全自動・水準器校正装置 CalibMan
全自動レベル調整システム AdjustMan
精密水準器に特化した技術集団、Any Design
株式会社Any Design(本社:東京都府中市)は、精密水準器および水平出し関連技術に特化したメーカーとして2011年に創業した。製造業において「測る」工程は品質や性能を左右する重要な基盤である一方、工程改善やDXの対象としては後回しにされがちだった。同社はこの領域にあえて正面から向き合い、精密測定を現場改善の起点と捉えてきた。装置据付や設備調整など、最終品質を左右する工程を支える存在として、測定精度だけでなく作業性や再現性まで含めた製品開発を進めている点が特徴だ。
熟練者の経験に依存していた水平出し工程
水平出し作業は、工作機械や生産設備の性能を最大限に引き出すために欠かせない工程だが、長年にわたり熟練者の経験と勘に依存してきた。複数人での調整作業、微調整の繰り返し、数値管理ができないことによるやり直しなど、工数と負担は大きい。さらに、技能継承が難しくなる中で「誰が作業するか」によって品質が左右される状況は、現場にとって大きなリスクとなっていた。こうした構造的課題が、水平出し工程のDXを求める背景となっていた。
現場起点で生まれた精密測定DXという解決策
Any Designはこれらの課題に対し、無線通信やデジタル技術を活用した精密測定DXを提案した。複数箇所の測定値を同時に取得・可視化し、リアルタイムで共有できる仕組みにより、作業は属人技から標準化された工程へと変化した。測定結果をデータとして残すことで、作業の再現性やトレーサビリティも向上。省人化と高精度化を同時に実現し、設備据付や調整作業の効率化に大きく貢献している。現場の声を起点に技術を形にした点が、同社のDXの本質だ。

都産技研表彰が示した「現場発技術」の価値
こうした取り組みが評価され、Any Designは東京都立産業技術研究センター(都産技研)設立100周年を機に創設された表彰制度「第5回 INNOVATION PARTNERSHIP AWARD」において受賞を果たした。評価のポイントとなったのは、現場課題を起点とした技術開発、精密測定のDXによる省力化と信頼性向上、そして中小製造業を含む幅広い産業への波及性だ。基礎技術である「測定」を進化させ、製造現場の生産性向上に直結させた点は、今後のものづくりDXの一つの指針を示している。

