業界特集

公開日: / 最終更新日:

5軸加工機を主に自動化で生産性向上。自動車そして半導体関連金型部品で業界に貢献

5軸加工機を主に自動化で生産性向上。自動車そして半導体関連金型部品で業界に貢献

株式会社リバン・イシカワ(富山県南砺市)

掲載企業株式会社リバン・イシカワ

主要3品目
  • ダイカスト金型部品加工(自動車部品)

  • モールド金型部品加工(省力機器・OA機器)

  • 各種精密部品加工

従業員数

32人

 株式会社リバン・イシカワは富山県南砺市の金型部品メーカーだ。プレス加工品から始まり、先代社長が富山県では早期にワイヤー放電加工機を導入したことで金型業界に参入。現在は主に自動車関係のダイカスト用金型部品の製造を行っている。しかし、自動車産業は今変革の時だ。EV自動車が今後どういった流れに進んでいくかを、自動車関連企業は注視している。同社でも自動車以外にも新しい柱を立てるべく、現在は半導体関連部品の金型など、新たな業界に挑戦している。

 同社は同時5軸加工機を中心に、充実した機械設備を誇る。パレットチェンジャーを活用した5軸マシニングセンタによって自動化を推進。今後の課題となる人手不足を解消するための省人化にも取り組み、現在では夜間の無人化も達成できている。「生産性の向上、効率よく加工したいというストーリーを持って導入を進めてきた設備は、現在ほぼ達成できています。5軸加工機を活用した金型部品の加工のノウハウが強みです」と代表取締役の石川幹人氏は自信を見せる。ダイカスト金型は耐久性のため、粘りのある加工しにくい材料が使われるようになってきているが、こうした難削材の加工にも対応している。

 次のステップは、より精密で高精度な部品加工を行うために2023年に導入した安田工業製YBM950Vの活用だ。「これまでは新しいことにチャレンジしたいと思っても、機械が空いていないために思うようにできませんでした。YBM950Vを導入したことで、どんどん新しい分野に挑戦し、付加価値をつけられる仕事をしてきたい」と石川氏。3Dスキャナーを導入したことで、部品の寸法や精度保証だけでなく、部品から金型を起こすリバースエンジニアリングにも取り組んでいきたい考えだ。そのためにも社内の体制作りが課題だが、楽しみながら新しい設備を使いこなすための取り組みを行っている。Instagramで公開している動画も好評で、WEBサイトの閲覧数も順調に伸びているという。

三次元測定機や3Dスキャナーによる測定代行にも対応

 2023年11月から太陽光発電設備も導入。機械加工は大きな電力を消費するため、発電した電力を自家消費することで電気代の節約や、カーボンニュートラルの貢献にもつなげたいという。現在はSBT(Science Based Targets)認定の取得にも動いている。「海外勢との闘いは厳しいですが、金型業界全体のことを考えても価格勝負は避けたいと考えています。新しい流れが始まったときに、厳しい中でも設備投資を行ってきたことが生きてくるのではと考えています。価値を認めてもらえる会社になるために、これからもまだまだ取り組みたいこと、チャレンジしてきたいことが山積みです」。コロナ禍では厳しい状況にあったという同社だが、リバン・イシカワの躍進が始まろうとしている。

製品情報

  • ダイカスト金型の部品製作:DH31-S(熱間工具鋼)のNC放電・切削加工事例(1個から対応)

  • 組み立て製精密模型の構造/城端曳山祭の1/40スケール合金モデル

こちらの記事もおすすめ
pagetop