業界特集
株式会社メイホー(福岡県直方市)
掲載企業株式会社メイホー
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主要3品目
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小物精密プラスチック成形金型
小物精密プラスチック成形加工
小型射出成形機
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従業員数
178 人
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年間売上高
- 21 億円
福岡県直方市の株式会社メイホーは、自社内のR&Dセンターによる研究開発型でのものづくりを長年行っており、生産技術の研究開発から試作開発、金型製作、成形、量産トライ、組み立てまで自社で一貫して行えることが強みだ。自社オリジナルの小型射出成形機の開発も行っている。
同社が取り扱う金型は、射出成形金型、延伸ブロー成形金型、半導体用精密プレス金型など幅広い。多様な金型を扱える点に加えて、顧客の要望に寄り添った高品質なものづくりを行うための万全な体制を整えている。同社の取引先は、国内では北は北海道から南は鹿児島までおよび、海外では台湾やタイなどにも広がる。台湾企業には小型射出成形機を納めている他、半導体金型の取り引きもある。金型に関しては、九州北部に立地していることもあり半導体関連の金型の引き合いが目立ち、全体の売上で50%程度を占めている。
メイホー社内の人材は20代若手層と50~60代のベテラン層の比率が多くなっている。ベテラン世代の熟練の技術を若い世代にいかに伝えていくかが同社でも課題になっている。若手のデジタルネイティブ層への指導法について、ゆくゆくはタブレット導入などでペーパーレス化を進めることも視野に入れながら、手始めに動画マニュアルなどを作成し技術継承を図るところから取り掛かっているという。さらに、将来的に省人化が進んでも対応できるように、マシニングにパレットチェンジャーを装着するなど少しずつ自動化も進めている。
同社は最近、ISO13485(医療機器・体外診断用医薬品)を取得。既に最近、瞳孔拡張器や手術器具などの量産にも対応する。精度が厳しく問われる医療業界においては、これまで同社が培った半導体関連事業のノウハウが生かされている。今後は、自社Webページでも同社の医療事業を全面にアピールしていきたいと言う。
現状は「金型が7割、射出成形が3割」という比率であり、「型売り」も多くなっている。将来はその比率を逆転させて、より収益を上げていくことを目指している。そのためには、「半導体や医療関係の他にも、タイムリーで新しい取り組みに果敢に挑戦していき、未来を拓きたいですね」と金型製造部部長の米谷昌洋氏は今後への意気込みを語った。