
業界特別企画

FUKUI BYORA (Thailand) Co., Ltd.
掲載企業FUKUI BYORA (Thailand) Co., Ltd.
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主要3品目
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リベット
シャフト
ピン
タイ・ラヨーン県に拠点を構えるFUKUI BYORA (THAILAND) CO., LTD.は、冷間鍛造技術を活かした自動車部品の製造を主軸に事業を展開しています。日本本社のバックアップを受けながら、環境負荷の少ない製造技術を強みに、幅広い業界へ製品供給を進めています。同社のSales Manager・村田氏に話を聞きました。
冷間鍛造技術で自動車部品を生産
弊社は冷間鍛造という工法を用いて特殊金属製品を生産・販売しており、主な市場は自動車部品です。タイでは日系企業との取引が中心で、売上の6~7割を自動車関連が占めています。特に安全部品に強みがあり、エアバッグ、シートベルト、ブレーキ関連部品を生産しています。また、近年は日本本社でEV・ハイブリッド車向け電池の部品生産にも力を入れており、タイ市場での展開も視野に入れています。
コスト削減・環境負荷低減を実現
冷間鍛造は、金属に熱を加えず常温のまま圧力を加えて成形する加工法であり、弊社のコア技術となっています。金属の塑性変形を利用することで、高い寸法精度と強度を確保できるため、安全部品や精密部品に適しています。切削加工と異なり、材料の無駄がほとんど出ないため、コスト削減の面でも優れています。
環境負荷の低減に貢献できることも評価されています。一般的な切削加工では削りカスが発生しますが、冷間鍛造では原材料を無駄なく活用できるため、廃棄物の発生を抑えられます。近年、世界的に環境規制が厳しくなる中で、この工法のメリットはますます重要視されています。
もう一つの強みとして、弊社は生産に必要な金型や設備の大部分を自社で製造しています。これにより、他社では対応が難しい複雑な形状の部品にも柔軟に対応できるだけでなく、試作から量産まで一貫して進めることが可能です。お客様とともに設計を最適化しながら製品を開発できることも、弊社の大きな競争力となっています。
新規顧客獲得に向けてFBC商談会に出展
FBC商談会は、新規顧客との出会いの場として重視しています。通常の営業活動では既存顧客が中心になりがちですが、FBC商談会では異業種や外国企業との接点を持つことができます。また、他社がどのような強みを打ち出しているのかを知る機会にもなり、マーケティングの一環として活用しています。過去のFBC商談会では、日系企業のみならず、欧米や中国企業との商談の機会を得て、その後の営業活動につなげてきました。今年は特に力を入れており、ブースを2コマ確保しました。日本本社からのサポートを受け、英語を話せる外国人スタッフをブースに配置します。
FBC2025では冷間鍛造の優位性をアピール
冷間鍛造による高い精度やコストメリット、環境への配慮といった点を強調し、お客様のニーズに応じた最適な製品提案を行っていきます。また、弊社の大きな強みである金型や生産設備の内製技術を活かし、複雑な形状の製品にも対応できることを積極的に紹介していきます。弊社のものづくりは、お客様の図面どおりに製品をつくるだけでなく、最適な仕様をともに考え、一緒に図面を仕上げながら、より良い製品を生み出していくことを特徴としています。FBC商談会では、成功事例や製品サンプルを活用し、冷間鍛造の優位性を実感していただける場を設けたいと考えています。
今後は医療業界への展開も視野に
冷間鍛造技術を活かし、コスト競争力と環境負荷の低減を両立した製品を引き続き提供していきます。日本では医療部品のISO認証を取得し、医療業界への展開を進めており、タイ市場でも医療関連企業との取引拡大を視野に入れています。加えて、日系企業以外の顧客開拓にも注力しており、タイ人営業スタッフの育成を進めながら、ローカル企業や欧米系企業との関係強化に取り組んでいます。また、アセアン地域では、インドネシアやベトナムへの輸出を拡大し、特に二輪部品の供給体制を強化していきます。
FBC2025では、弊社の冷間鍛造技術がもたらすメリットを広く伝え、新たなパートナーとのつながりを広げていきます。

