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サプライチェーン全体に広がる「情報開示」の要請–中小製造業にも避けられなくなったサステナビリティ対応

サプライチェーン全体に広がる「情報開示」の要請–中小製造業にも避けられなくなったサステナビリティ対応

株式会社KAMAMESHI

掲載企業株式会社KAMAMESHI

主要3品目
  • 企業管理ソフトウェア開発

  • 保全業務コンサルティング

  • 設備予備品管理システム

従業員数

3名

脱炭素やESGを巡る動きが、製造業のサプライチェーン全体に及び始めている。大手メーカーは環境データや非財務情報の開示が常態化し、その要請は中小製造業にも広がってきた。近年では、取引条件としてCO₂排出量や環境方針の提示を求められるケースも増えており、「対応しているかどうか」が取引評価の一要素になりつつある。

こうした情報開示では、単に数値を提出するだけでなく、その算定プロセスや根拠の妥当性、継続的な管理体制まで問われるようになっている。特に近年は、第三者による検証・保証を通じて、開示情報の信頼性を担保する動きが広がっており、情報の「中身」だけでなく「信頼性」そのものが評価対象となっている。 この流れは、環境対応に積極的な企業だけの話ではない。グローバル市場や大手メーカーと関わる限り、規模を問わず一定水準の情報開示が求められる時代に入りつつある。

「分かっているが、手が回らない」現場の実情-専門人材・ノウハウ不足が最大の壁

一方で、中小製造業の現場からは「重要だと分かっていても、対応しきれない」という声が多く聞かれる。専任部署を持たず、日々の生産・納期対応に追われる中で、排出量算定や情報整理にまで手が回らないのが実情だ。CO₂排出量一つを取っても、Scope1・2・3といった区分や算定基準の違いがあり、自己流の算定では取引先の要求水準を満たせないケースも少なくない。

さらに、第三者保証を求められる場合には、国際基準(ISO14064やISAE3000など)に基づいた検証プロセスが必要となり、現地確認やデータレビュー、保証声明書の発行といった工程が発生する。こうした仕組みは、本来は情報の信頼性を高めるためのものだが、中小企業にとっては「ハードルが高い制度」として映りがちだ。 情報開示は、もはや単なる環境配慮ではなく、取引継続や将来の受注にも影響する経営課題となりつつある。しかし、高額なコンサルティングや専門人材の導入は現実的ではなく、既存の現場データを生かしながら、段階的に取り組める仕組みが強く求められている。

中小製造業の実情に寄り添う一つの取り組み-KAMAMESHIが目指す「現場起点」の情報開示支援

こうした課題を背景に、日本製鉄発スタートアップのKAMAMESHIは、中小製造業向け部品管理・在庫最適化プラットフォーム「Kamameshi」を起点としたサステナビリティ情報開示支援に取り組んでいる。部品や設備といった既存データを活用し、CO₂排出量の算定や省エネ施策の整理を行い、第三者保証を含めた情報開示につなげる点が特徴だ。

この取り組みでは、環境エネルギー事業協会(ENE)と連携し、第三者の立場から情報を検証・保証する仕組みも組み込まれている。これにより、開示情報の客観性や信頼性を担保しつつ、取引先や金融機関に対して説明可能な形での情報開示を目指している。 専門知識を前提とせず、「まずは現状を把握する」という第一歩から対応できる設計とすることで、現場負担を抑えながら情報開示を進めることを想定している。サステナビリティ対応を義務としてではなく、現場で積み重ねてきた改善や省エネの取り組みを正当に伝える手段として活用できるかどうかが、今後の競争力を左右しそうだ。

東証プライムにとどまらない情報開示の波─ 産業全体に広がる第三者認証の可能性

第三者保証の実施が義務付けられる企業とその時期

● 時価総額3兆円以上の企業:2027年3月から開示の義務化
● 時価総額1兆円以上の企業:2027年3月から開示の義務化
● 時価総額5000億円以上の企業:2027年3月から開示の義務化
● 東証プライム全企業:2030年代から開示の義務化 このような動きの中で、制度上の義務化が対象ではない企業であっても、義務化される企業と取引関係にある限り、大企業から第三者認証を前提とした情報開示を求められる可能性は高まっている。実際、サプライチェーン全体での透明性確保は国際的な潮流であり、今後は東証プライム企業に限らず、産業全体として一定水準の情報開示を求める方向へ進むことが想定される。中小製造業にとっても、この変化を一過性の対応と捉えるのではなく、将来の取引継続や競争力維持に向けた中長期的な経営課題として向き合う必要がありそうだ。

製品情報

  • 「Kamameshi」、設備保全サポート機能(β版)を新搭載

  • 中小製造業向け設備部品管理・マッチングプラットフォーム「Kamameshi」

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