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西川ローズにしかつくれない「スゴイファブリック」  機能性不織布で快適かつぬくもりある空間を 

西川ローズにしかつくれない「スゴイファブリック」  機能性不織布で快適かつぬくもりある空間を 

西川ローズ株式会社

掲載企業西川ローズ株式会社

主要3品目
  • ニードルパンチ不織布

  • 吸音材

  • フレックスニット

寝具大手西川株式会社のグループ会社西川ローズ株式会社が製造する不織布 

 株式会社京都西川の合繊洋ふとん部門生産会社として設立した西川ローズ株式会社は、寝具の開発・製造を主としていた。西川ローズでは、早い段階から自動車産業の盛り上がりに着目。自動車の内装部などに使用される不織布の開発・製造を手掛け始めた。その後も寝具の枠にとらわれず、さまざまな機能性不織布の開発・製造を行っている。西川株式会社グループの中でも「少し違った立ち位置」にある会社だ。 

 現在では自動車関連を中心に、新たな技術や製品開発も積極的に行っている。同社が得意とするのは、不織布の中でも再生ペット短繊維を用いた不織布だ。不織布は製造方法によって密度や弾力性、さらに風合いを変えることができ、さまざまな用途に対応が可能。また、現在ではさまざまな機能性を持たせることも可能となっている。 

 自動車の内・外装などの用途で幅広く使用されるニードルパンチ不織布は、EV化に伴い、軽量化や吸音性といった機能性を新たに付与した素材のニーズが高まっている。自動車は品質基準が厳しく、夏場は非常に高温になるなど過酷な環境に長期間耐えなくてはならない。そのため高い安全性や品質管理、安定した生産能力が求められる。西川ローズはこうした厳しい要求に応え続け、信頼を勝ち得ているのだ。 

快適な環境を提供する吸音材 

 西川ローズは2001年からポリエステルファイバー吸音材の製造を開始。主な用途としては高速道路に使用されている防音壁の中に使用されている。西川ローズの吸音材は遮音ではなく、反響音を防ぐことができる吸音素材として用いられている。社会的なニーズが高まっている快適なオフィス環境を実現するためのキーワードが「吸音」なのだ。例えばオフィスで響くオフィスチェアやデスクの不快な反響音をこの吸音材が和らげてくれるという。この吸音材は展示会でも引き合いが多く、注目度を高めている。 

 吸音材は素材にグラスファイバーが使用されることが多いが、同社が製造する吸音材はポリエステル製のため扱いやすく、リサイクル性が高く環境への配慮という点でも注目されている。さらに安全への信頼度も高い素材だ。不燃性の対応ができないことから現時点では建材としての使用はできない。だが、オフィスだけでなく工場などより広い業界への進出も含め、更なる展開が期待できる素材だ。 

成形できるニットファブリック「フレックスニット」 

 「西川ローズでしかつくれないオンリーワンファブリック」として注目を集めているのがフレックスニットだ。これは布の質感を持ちながら成形できるという全く新しい発想の素材だ。通常の布で3D形状を作るためには、接着剤などを用いて基材に貼り付けるなどの工程を必要とするが、フレックスニットはプレス成形することで思い通りの形状を実現できる。同社が自動車などの内装用不織布で培った技術を生かして開発した新素材なのだ。バッグにすれば自立させることもでき、ベースの素材を変えることでさまざまな機能性を付与することも可能だという。 

フレックスニットは注目の新素材

 展示会では触れた人が驚嘆の声を上げ、高い反響を得ており、自動車以外での用途拡大を目指している。布の質感は、高級感と同時に、どこかホッとするような安心感ややすらぎをもたらしてくれる。コロナ禍を経ておうち時間が注目され、より上質な質感やナチュラルさが見直されている。安心、安全、エコといったトレンドにも適合する。不織布やファブリックにも付加価値が求められているのだ。「他社と同じ普通のものを作っても、最後は価格競争になってしまうなか、西川ローズでしかつくれないもの、付加価値を提供していきたい。フレックスニットは素材としては非常に面白いものですし、いろいろな可能性がある。まずサンプルに触れてみて、アイディアを創造してほしい。」 

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