業界特集

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ワンストップ体制で時代の変化に対応するモノづくり

ワンストップ体制で時代の変化に対応するモノづくり

ネクサス株式会社(熊本県玉名郡)

掲載企業ネクサス株式会社

主要3品目
  • 精密射出成形金型の設計製作

  • ロボットシステムの設計製作

  • 精密射出成型部品の設計製作

従業員数

192 人

年間売上高
40 億円

 ネクサス株式会社は、「One Stop Manufacturing& Integrated Engineering」を事業の強みとし、古くから研究開発に力を注ぐモノづくり企業だ。本社工場とマグネシウム成形工場を熊本に構え、2019年新たにマグネシウム成形工場を岐阜に新設。事業領域は幅広く、金型の設計製作、樹脂成形、チクソモールディング法を用いたマグネシウム成形、塗装・印刷、ユニット組立、自動化・省人化設備の設計・製造、据え付けまでを行う。

 創業時のネクサスは、ラジオアンテナケースの生産から始まった。その後、ブラウン管テレビの内部に使われている偏向ヨークやフライバックトランスの製造が活況を呈した。1977年には、フライバックトランスの製造で培った技術が、自動車のエンジン周りに採用され、自動車業界への参入を果たす。

 現在では、樹脂に加え、高強度かつ軽量化に優れたマグネシウム合金の成形技術を強みに、自動車業界が抱える顧客の課題に向き合い、車載部品の売上を伸ばしている。

 同社の射出成形事業の特徴は、型締力40t~560tと幅広い。強みは自動車分野で培われた安定した量産技術と、量産における生産ラインを自前で構築できることだ。ラインは、設計から製作、制御、システム構築まで社内で完結し、顧客に向けた安定品質、安定供給、低コスト化を追求した高効率生産工場を実現している。

 コロナ禍、Webサイトをリニューアルした直後に毛色の異なる引合い舞い込んだ。それはMIRAI株式会社が独自開発し、販売している人形「スマートドール」と言われるホビー商品だ。人形の骨格やその他パーツ部分に課題を抱えていたところ、ネクサスのWebサイトにたどり着いたと言う。骨格で重要なのが腕や足などの間接部分で、子どもや年配の方など握力が弱い人でも、絶妙なバランスで曲げたり伸ばしたりができ、頑丈であることも重要なポイントだ。問い合わせがあって間もなく、MIRAIの代表が来訪。研究開発部や金型工場設計グループと伴走型で間接部分の課題解決に取り組み、現在は骨格部分の成形をネクサスが担う。

 研究開発部門を新設して15年。幅広い事業を展開する同社において、同部門はさまざまな課題への解決が要求されている。新たな試みとしては、導入した分析装置を駆使しマグネシウム材料の開発に成功。特許も取得した。

 「これまで、技術提案から自動化ラインの構築までワンストップ体制で時代の変化に準ずるモノづくりを実現してきた。今後も研究開発部門を強化しながら、さらなる高付加価値化を目指します」と代表取締役社長の平澤純一氏は、未来への挑戦に力を込めた。

製品情報

  • ネクサス ピアノブラック塗装

  • ワイヤーカット 微細精密加工

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