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DLCコーティングの代替技術【ERIN】量産品質の向上と安定性を両立

DLCコーティングの代替技術【ERIN】量産品質の向上と安定性を両立

掲載企業豊実精工株式会社

主要3品目
  • 表面処理

  • 精密金属部品加工

  • 機械設計・組立

六価クロムメッキによる大気汚染・河川汚染・土壌汚染から私たちの大切な地球を守るために完全クロムフリー「ERIN®」が誕生しました。 SDGsやゼロエミッションに貢献できる新技術を日本から世界へ発信します。

1. DLCコーティングの品質問題とその解決策としての「ERIN」

DLCコーティング(ダイヤモンド・ライク・カーボン:ダイヤモンドとグラファイトの両方の炭素-炭素結合を併せ持つ炭素を主成分とした物質で作られる薄膜の総称)は硬度が高く、摺動性に優れた表面処理として注目されています。

しかし、試作評価では高評価であったのに、市場流通が始まった途端に品質に関するクレームが生じるケースがあります。バッチ単位やロット単位で皮膜の品質に違いが生じ、量産時の品質に一貫性が無いとのケースです。また、製品の表と裏でも品質が異なるといったケースも生じています。その理由には、複雑な要因が絡んでいます。

DLCコーティングは、処理メーカー毎の処理温度や下地処理、成膜装置の設置場所などが品質に影響し、膜厚や密着性のムラが生じることがあるからです。解消するには、より優れたDLCコーティングメーカーを選定することも有効ですが、当社が開発した常温で成膜するセラミック表面処理技術「ERIN」を試してみることはいかがでしょうか。「ERIN」を成膜することで、品質の向上と安定性を両立させ、製品の高品質化を実現します。

2. ERIN:常温成膜技術の革新性

DLCコーティングの密着性を高めるために処理温度を上げる傾向があり、基材の寸法精度や焼き戻し温度によっては、そもそも処理することが出来ない場合もあります。

当社の「ERIN」は皮膜の密着性が高く耐摩耗性に優れている点皮膜性能が安定している点常温で処理出来る点でDLCコーティングの課題点を解決することが可能です。

ERINは、常温衝撃固化現象を基本に開発した成膜技術であり、固定されたノズルからセラミック微粒子が基材に衝突することで成膜されますが、その際に破砕粒子の流動と再結合によって緻密で空隙の少ない膜を形成します。また、ERIN膜は基材との密着性が高いため、耐摩耗性や防錆性に優れ、基材の耐久性を向上させます。

また、ERINの成膜時、ノズルから噴射されたセラミック粒子が特定条件で均一に基材に衝突することで、成膜ロットによる皮膜性能のバラツキはほとんどありません。

さらに、常温という環境下にもかかわらず、皮膜形成に必要な衝突エネルギーを得ることが可能なため、寸法精度の厳しい基材や歪みによるトラブルの解決にも役立っています。

3. DLCコーティングからERINに置き換える3つのメリット

(1)耐摩耗性が2倍に向上。皮膜剥離の発生を抑え、長寿命化を実現。

ERINの皮膜硬度はHV1000~1400とDLCコーティングほど硬度は高くはありませんが、DLCコーティングより何十倍も密着性が高いことから、一般的なDLCコーティングに比べ耐摩耗性が約2倍優れ、皮膜の剥がれはほとんど発生しません。これにより、機械部品の長寿命化を実現します。

(2)特殊なめっき技術の気になるコストは?

気になる成膜コストについて、ERINは乾式めっきとなり、湿式めっきと違い成膜方法が大きく違いますが、ERINはDLCコーティングに近い価格帯となります。DLCコーティングなどの蒸着と比較すると、ERINは体積換算ではなく成膜面積での換算となるため、マスキングによりコストを抑えることも可能です。

(3)単品対応と短納期にお応えするERIN

ERINは、DLCコーティングのようなバッチ処理ではないため、1個からでも比較的短時間で処理が可能です。お客さまのご要望に合わせ、その都度お見積りをさせて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。

DLCコーティングの代替技術としてERINの採用事例も増えております。ERINは処理工程の中で有害物質を使用しないことから、廃液管理も不要で高電圧や高熱も必要としない為、将来的に注目されている技術でもあります。

品質の優位性と安定性を兼ね備えたERINは、製品の品質向上と部品の長寿命化につながると考えています。

ERINについてご興味がある方は、「資料ダウンロード」から詳細資料をご確認ください。

製品情報

  • 欠けないセラミックコーティング「ERIN(エリン)」

  • 【海外調達で低コスト×高品質を両立】

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