業界特集

公開日: / 最終更新日:

クリーンルームの清浄度を守る砦 日本のものづくりを支える特殊クリーニング――テクノクリーン 株式会社

クリーンルームの清浄度を守る砦 日本のものづくりを支える特殊クリーニング――テクノクリーン 株式会社

テクノクリーン株式会社

掲載企業テクノクリーン株式会社

主要3品目
  • クリーンスーツ

  • クリーンシューズ

  • 各種ケースの組立・加工・洗浄

従業員数

70名

日本の半導体・医療産業を支える影の主役
特殊クリーニングのリーディングカンパニー

半導体は日々進化し、小型化が進行している。人間の髪の毛の断面に億単位で敷き詰められるほどの超微細な半導体チップ製造にクリーンルームは欠かせない。人体に用いられる医療品、航空宇宙。今やさまざまな分野でクリーンな環境が求められている。小さなチリ1つ、ホコリ1つが品質や歩留まりに大きな影響を及ぼすという厳しい環境基準を満たすために、大きく貢献している企業がある。それは結果として日本の半導体や医療業界の品質を守る最後の砦となっている。それが特殊クリーニングのテクノクリーン株式会社だ。

テクノクリーン株式会社は、クリーンルーム内で作業員が着用するクリーンスーツや手袋、靴などのウェアのクリーニング、さらにクリーンルーム内に持ち込まれるウエハーケースやチップトレーなどの搬送用ケースなどのほか、ビン内部の洗浄などを行っている。「ハイクラスの清浄度を保つのは、もはや目には見えない世界。ノウハウのかたまりです。お客様に納得してもらうことは大変ですが、当社の洗浄設備や管理能力は、他社では真似のできないものであるという自負があります」と代表取締役 若尾 剛氏は自信を覗かせる。実際に北は帯広、南は種子島と日本全国から山梨県にある同社工場へ製品が持ち込まれている。

クリーンスーツ洗浄専用クリーンルーム

常識を超える清浄度の世界
超純水と独自の洗浄装置、品質管理能力で清浄度を“保証”

輸送費用をかけてまでクリーニングするのならば、新品を使い捨てすれば良いのではないか――そう考える人もいるかもしれない。だがハイクラスの清浄度が求められる環境では、新品を用いる際でもクリーニングは必須。家庭などの一般的な環境での洗濯などもってのほかなのだ。「一般的な製造工程で製造されたものは、1万分の2ミリ~3ミリという目に見えないホコリがたくさん付着しています。それをそのままクリーンルームに持ち込んでしまうと、せっかくお金をかけてキレイにしているクリーンルーム内環境が汚染されてしまう。人間が着ているウェア類や持ち込む機材。そういった部材のホコリを取るための洗浄と考えてもらいたい」と若尾氏は話す。

同社のクリーン環境は、作業員が作業を行っている環境においても、およそ30リットルの空気の中に0.5ミクロンのホコリがわずか20個程度浮遊しているレベルであるという。通常のオフィスや工場では200万個以上のホコリが浮遊しているというからその清浄度は明らかだ。クリーンルームの規格であるFED-STD-209E(米国連邦規格)で言えばクラス100の基準をはるかに上回る。洗浄に用いるのは超純水。地下230mからくみ上げた山梨のきれいな水をさらに処理することで、微細なチリを溶解・吸着・除去する特性を持つ極めてピュアな水に変え、用いているのだ。水に含まれる金属イオンも半導体チップの配線を錆びさせてしまうが、超純水であればその懸念も少ない。さらに洗浄機もカスタムした特別仕様の設備を用い、洗浄された製品が再びホコリにばく露することがないよう、細心の注意が払われているという。

ウェアだけでなく、FOSBなども洗浄対応可能

洗浄したウェアなどは、特殊なビニール袋で真空パックして顧客に納めている。真空が保たれていれば、未開封であることが分かる。つまり顧客の元に届いたクリーニング済の製品が、一般環境の空気に晒されていないかを確認するためのインジケーターの役割を果たすというわけだ。目に見えないホコリだけでなく、髪の毛などの異物も3度に渡る検査によって徹底的にチェックされる。こうした設備環境、高い品質管理能力によって、徹底的に洗浄された製品が顧客の元へ返されているのだ。

真空包装で清浄なまま顧客に届ける

ナノ、そしてオングストロームの世界へ

ハイレベルなクリーン環境を求める業界から高い信頼を勝ち得て、他を追随させない地位を築いているテクノクリーン。だが、現在の立ち位置に甘んじることなく、常にアップデートを続けている。現在、ウェアの折り畳み作業などは人力で行っており、今後は自動化などを進めていきたい考えだ。日々レベルの上がっていく顧客要求に応えていくためには、新たな洗浄方式の開発や超微粒子管理技術の確立も必要不可欠。

若尾氏は語る。「半導体の世界は0.2ナノ、そしてオングストローム領域へと進んでいます。見えないレベルの異物と戦う時代に入っているのです。私たち特殊クリーニング業はお客様の技術革新に遅れず、むしろ一歩先を見据えた洗浄技術を構築することが今後の使命だと考えています。」

日本が半導体基礎材の製造などに大きなシェアを持ち、存在感を示すことができるのも、高度なクリーン環境を維持できるからこそ。着実に成長を続けている再生医療分野を始め、医療品業界も今後ますます需要が増えていく。クリーニングの技術が、日本のものづくりを支えているのだ。

製品情報

  • クラス100クリーンルームで洗浄|再汚染を徹底的に防ぐ工程管理

  • 蒸気滅菌ととガンマ線滅菌の違いを徹底比較|クリーンルーム副資材の最適な滅菌方法

こちらの記事もおすすめ
pagetop